DeepSeekの画像認識を無料で試す|グラフ・表を読ませた精度は?【2026年最新】

AI情報

「DeepSeek」と聞くと、文章の生成や、低コストで賢い受け答えをしてくれるAI、というイメージを持つ方が多いかもしれません。ですがそのDeepSeekが、今では画像を読み取って理解する「画像認識」にも対応しているのをご存じでしょうか。しかも、無料アカウントのまま試せます。

この記事では、その画像認識が実際にどこまで使えるのかを、私自身が手を動かして確かめてみました。テスト用に数字が詰まった架空の売上表とグラフを作り、それを紙に印刷して、スマホで普通に撮った写真をDeepSeekに読ませています。スキャナで綺麗に取り込んだデータではなく、あえて「撮っただけ」の画像でどこまで通用するのかを見るためです。

結論を先にお伝えすると、数字の読み取りはほぼ完璧。ただし、要約して語らせる場面で、一箇所だけ弱点が見えたという結果になりました。無料でここまで読めるのか、そしてどこに注意すればいいのか。実際の画面を見せながら、順番に紹介していきます。

 この記事でわかること

  • DeepSeekの画像認識が無料で使えるようになった話
  • 実際に表とグラフを読ませた精度(実測キャプチャつき)
  • どこまで信じていいのか、見つかった弱点
  • 裏で進んでいるDeepSeekのマルチモーダル強化の流れ

※この記事の内容は2026年9月時点のものです。DeepSeekの画像認識は試験運用(ベータ版)のため、仕様や提供状況が変わる場合があります。

 

DeepSeekの「画像認識」とは?

DeepSeekは、これまで文章の生成や推論が得意な、テキスト中心のAIとして知られてきました。そのDeepSeekが、画像をアップロードして内容を読み取れる「画像認識モード」を、一般ユーザー向けに開放しています。使われ方としては、写真や資料の画像を上げると、その中身を把握して説明したり、質問に答えたりしてくれる、というものです。

ここで押さえておきたいのは、これは画像を「作る」機能ではなく、画像を「読む・理解する」機能だということです。AIで画像を生成する話ではなく、こちらが渡した画像をAIが見て解釈してくれる、と考えるとわかりやすいです。

そしてもうひとつ大事なのが、料金です。私が試したかぎり、DeepSeekの無料アカウントのまま、追加の支払いなしで画像認識を使えました。

 ざっくり整理

  • 画像を「読む・理解する」機能(画像生成ではない)
  • DeepSeekの無料アカウントで試せた(2026年9月時点・ベータ版)
  • アプリに画像をアップするだけ。難しい設定は不要

 

使い方はとてもシンプル

使い方で迷うところはほとんどありませんでした。DeepSeekにログインして、画像認識のモードを選び、読ませたい画像をアップロードするだけです。あとは、そのまま質問を打てば答えてくれます。

 

今回、私が用意したのは、架空のフルーツ店の「月別売上表」です。6種類の果物の1月〜6月の売上と、合計・平均、そして商品別の合計を示した棒グラフを1枚にまとめました。これを紙に印刷して、スマホで普通に撮った写真を読ませています。つまり、スキャナで綺麗に取り込んだデータではなく、日常的な「撮っただけ」の画像でどこまで通用するかを試したわけです。

↓以下が読み込ませた画像。あえて明るさも調整せずスマホで撮ったものをそのまま使用した。

 

実測①:まず、何も指示せず画像だけ渡してみた

最初のテストは意地悪抜きの素の実力を見るために、質問文をいっさい付けず、画像だけをアップしました。

結果は、驚くほど正確でした。表のタイトル、単位が千円であること、「テスト用の架空データ」という注記まで拾ったうえで、6商品それぞれの合計と平均を一つも間違えずに書き出してきました。りんご768・みかん720・ぶどう565・いちご850・バナナ615・もも400という合計も、月合計の3,918千円も、すべて表の数字とぴったり一致です。

↓以下がDeepSeekからの回答

提供いただいた画像は、「アイ果実店 月別売上表(2026年上半期)」というタイトルの表と、そのデータを基にした棒グラフです。

画像に記載されている主な情報は以下の通りです。

【表の内容】

  • 単位: 千円
  • 注記: これはテスト用の架空データです。
  • 対象期間: 2026年1月から6月までの上半期
  • 扱っている商品: りんご、みかん、ぶどう、いちご、バナナ、もも

各商品の合計売上と平均(1ヶ月あたり)は以下の通りです。

  • りんご: 合計 768千円 / 平均 128千円
  • みかん: 合計 720千円 / 平均 120千円
  • ぶどう: 合計 565千円 / 平均 94千円
  • いちご: 合計 850千円 / 平均 142千円
  • バナナ: 合計 615千円 / 平均 103千円
  • もも: 合計 400千円 / 平均 67千円

【店舗全体の売上】

  • 月合計(全6ヶ月の総売上): 3,918千円
  • 全体の平均(1ヶ月あたりの総売上): 653千円

【グラフの内容】

  • 「商品別 合計売上(千円)」というタイトルの棒グラフで、表の合計額を視覚的に表しています。
  • 一番売上が高いのは「いちご」(850千円)、次いで「りんご」(768千円)、「みかん」(720千円)となっています。
  • 一番売上が低いのは「もも」(400千円)です。

この表やグラフについて、さらに特定の分析(例えば、特定の月の傾向や商品ごとの推移など)が必要であれば、お気軽にお尋ねください。

特に感心したのは、平均の欄の扱いです。今回の表は、平均が小数点以下を四捨五入した値になっています(たとえば、ぶどうは合計565を6で割ると約94.2ですが、表には94と記載)。DeepSeekはこの表に書かれた「94」をそのまま読み取っていて、自分で勝手に割り算をやり直して別の数字を出す、ということをしませんでした。これはつまり、内容を推測で埋めているのではなく、画像を正しく「読んでいる」証拠です。

さらに、棒グラフのほうも正確でした。いちばん売上が高いのはいちご、いちばん低いのはもも、と正しく読み取り、上位3つの並び(いちご→りんご→みかん)まで合っていました。表とグラフ、両方を突き合わせて整合の取れた答えを返してきたことになります。

 

実測②:狙った1マスをピンポイントで聞いてみた

全体をまとめて読むのが得意でも、「特定のセルを正確に指させるか」は別の力です。そこで、表の真ん中あたりの、周囲の数字に埋もれた1マスを狙って質問してみました。

「5月のぶどうの売上は?」と聞くと、答えは「130(千円)」。正解です。行(ぶどう)と列(5月)を正しく交差させて、狙ったマスを抜き出せています。

続けて「4月にいちばん売れた商品は?」と聞くと、「いちご、160(千円)」と即答。これも正解でした。この質問がおもしろいのは、単に読むだけでなく、4月の列を6商品ぶん見比べて最大値を選ぶ、という“表の上でのちょっとした比較”をこなしている点です。読み取りの精度に加えて、簡単な判断までできることがわかりました。

 

実測③:季節の傾向を「解釈」できるか

最後は、いちばんの山場です。数字を読むだけでなく、その奥にある意味まで説明できるかを試しました。「季節によって売れ方が変わる商品はある?」と聞いてみます。

↓以下が「季節によって売れ方が変わる商品はある?」と聞いた時のDeepSeekからの回答

はい、あります。表のデータを見ると、明らかに季節によって売上が大きく変動している商品がいくつか見受けられます。

具体的には以下の通りです。

  • いちご(最も季節変動が激しい)
    • 1月(210)から3月(190)にかけて非常に高く、4月(160)以降は下落し、6月にはわずか30まで急落しています。冬から春先にかけてが旬であることを反映した典型的な売れ方です。
  • みかん
    • 1月(200)と2月(180)が突出して高く、その後は60〜150の間で推移しています。冬の果物としての特性がよく出ています。
  • もも
    • 1月(10)〜4月(45)までは非常に低調ですが、6月には190まで急増しています。夏に向けて売上が伸びる夏の果物です。
  • ぶどう
    • 1月(50)から4月(85)までは低めですが、5月(130)と6月(175)にかけて大きく伸びています。初夏から秋に向けて需要が高まる傾向があります。

逆に、季節の影響が比較的少ない商品は以下の通りです。

  • バナナ:1月(90)から6月(115)まで、ほぼ100前後で安定しています。
  • りんご:少し波はありますが、98〜160の範囲で年間を通じて安定した売上があります。

このように、果物の旬や気候に応じて売上が大きく変動していることがデータから読み取れます。

返ってきた答えは、期待以上でした。いちごは冬から春先に高くて初夏に急落する、みかんは冬に突出している、ももは夏に向けて急増する、ぶどうは初夏から伸びる——と、変動の大きい商品を正しく挙げたうえで、「旬」や「気候」という背景に結びつけて理由まで説明してくれました。さらに、バナナとりんごは年間を通して比較的安定している、という“変動が小さいほう”の指摘まで的確でした。

ここまで来ると、単なる文字の読み取り(OCR)ではありません。数字の背後にあるストーリーを、常識と結びつけて語れている。まさに画像を「理解している」と言える結果でした。

 

見つかった、たった1つの弱点

ここまで褒めてきましたが、忖度なしのレビューなので、見つかった弱点も正直に書きます。

季節の説明の中で、DeepSeekはいちごのピークを「1月(210)」と書いていました。ですが表を見ると、いちごは1月が180、2月が210です。ピークの月が1か月ずれています。数字を単体で書き出させたときは完璧だったのに、文章にまとめて語る段階で、隣り合ったセルを取り違えてしまったようです。

 ここがポイント

  • 数字をそのまま「抽出」する精度は完璧。
  • ただし、要約して「説明」する段階では、ごくまれに隣のセルと取り違えることがある。

とはいえ、結論(いちごは冬から春に強い)そのものは正しく、大勢に影響はありません。むしろこの一箇所は、AIの画像認識を使ううえでの現実的な注意点を教えてくれます。大事な数字は、AIの要約を鵜呑みにせず、元の画像で一度確かめる。この一手間を惜しまなければ、実務でも十分に頼れる精度です。

 

比較まとめ:DeepSeekの画像認識はどこまで使える?

今回の実測を、項目ごとに整理します。

検証した内容結果
指示なしの一括読み取り◎ 全項目正確
ピンポイントのセル読み取り◎ 正解
表の中での比較(最大値さがし)◎ 正解
季節傾向の解釈◎ 背景まで的確
要約して語るときの正確さ○ まれに隣接セルを取り違える
料金無料アカウントで試せた(2026年9月時点・ベータ版)

無料で、アプリに画像を上げるだけで、表もグラフもここまで読める。数字の抽出は信頼できるレベルで、簡単な解釈までこなす。唯一、要約時の取り違えにだけ気をつければ、実務でも役立つ——これが、実際に触ってみた私の結論です。

 

裏で進む、DeepSeekのマルチモーダル強化

ここまで読んで「急にDeepSeekが画像を読めるようになった」と感じた方に、背景も少しだけ紹介します。

DeepSeekの画像認識は、2026年4月に一般ユーザー向けの試験運用として開放されました。そして2026年8月には、開発者向けに、画像理解に対応した新しいモデルも公開されています。数か月のあいだに、アプリの入口から開発者向けの土台まで、一気に整えてきたことになります。

もともとDeepSeekは、文章の推論・低コスト・長文が強みでした。そこに画像を「読む」力が加わったことで、できることの幅がぐっと広がっています。今回試した画像認識は、その流れの中で、私たち一般ユーザーが無料で触れる入口にあたります。今まさに進化の途中にあるツール、と言えるでしょう。

 

まとめ

文章のイメージが強かったDeepSeekですが、今回試してみて、ここまで画像を読めるのかと驚きました。無料で、スマホで撮った表やグラフをアップするだけで、数字も傾向もしっかり読み取ってくれます。要約して語らせる場面で一箇所だけ月を取り違える弱点はありましたが、大事な数字は元の画像で確認する、という使い方をすれば、実務でも十分に頼れる精度でした。

イブキ
イブキ

画像を「作る」AIと、画像を「読む」AI、両方そろってきたね

アイ
アイ

そうだね。画像を作るほうに興味がある人は、Googleの「Flow」を無料で試した記事もあるから、あわせて読んでみてね。

 

↓【合わせて読みたい】 Google Flowを無料で使ってみた|画像・動画生成を実測レビュー

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